真珠について
[ 自然の神秘 ]
遠い昔、貝の中から光をたたえた小さな珠がでてきたとき、人々はその虹色の輝きに果てしない自然の神秘を感じたはずです。古代のローマの人々は、真珠を「月の雫」と呼びました。古代中国の人々は、中秋の名月の夜、水面に浮かび上がった貝が貝殻を開いて月光を受けると真珠が生まれる、と信じていました。人の手では決して作り出すことのできない、生命が生み出す唯一の宝石、それが真珠です。
[ 真珠が生まれるまで ]
真珠養殖ではまず母貝を育てます。環境の影響をうけやすい稚貝をいたわりながら成長を見守ります。母貝へ成長したあと、真珠の核と外套膜の一片を貝の体内へ移植します。核入れを終えた貝は穏やかな海で成長をつづけます。貝を健康に成長させるためいに、台風や赤潮への対策など念入りに環境調整をします。浜揚げの時期になると、人の手で貝から真珠を取り出します。美しい光をたたえた真珠の誕生です。採れた真珠を厳しく選別し、美しい真珠だけが宝飾品に使われます。